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Home>胃グループ>早期胃がんについて

早期胃がんの治療

早期胃がんとは

 胃の壁は、粘膜・筋層・しょう膜の3つの層から出来ています。粘膜は胃の内側にあり、 さらに粘膜固有層・粘膜下層の2層に分けることができます。 胃がんは粘膜固有層の真ん中付近にある「増殖帯」とよばれる部分から発生し、 大きくなるにつれ、次第に浅い層から深い層へ、すなわち粘膜固有層から粘膜下層へ、 さらに筋層へ、しょう膜へと食い込んでいきます。
 早期胃癌とは、筋層に達していない胃がん、つまり粘膜下層までに留まる胃がんを指します。

早期胃がんは治せる胃がん

 胃がんは胃壁の中で大きくなるだけでなく、体のあちこちに飛び火をして広がります。 この飛び火のことを「転移」と呼びます。 進行胃癌ではしばしば肝臓・肺・腹膜などに転移が認められ、がん末期には重要な臓器の機能が障害されるため命が奪われてしまいます。 一方、早期胃癌ではこれらの臓器への転移はきわめて稀で、ほとんどが「リンパ節」に転移を生じ、その頻度は約10%に過ぎません。 そのため、早期胃癌の治療成績はきわめて良好です。
 いまから20年ほど前、早期胃癌の治療法は手術療法しかありませんでした。一般的に行われていたのは、胃を大きく切除し、リンパ節も「2群」と分類される範囲まで切除(郭清)する、いわゆる「定型手術」でした。これは「D2胃切除」と呼ばれ、現在は進行胃癌の標準治療として行われている手術です。その結果が日本中の施設から報告されましたが、再発率は1-3%でした。わたしたちの経験した早期胃癌793例の手術成績も、再発はわずか5例に過ぎず、10年生存率は98.9%でした。 すなわち、早期胃癌は適切に治療すれば、99 %は「治せる」がんなのです。たとえリンパ節に転移していても、リンパ節を切除(郭清)すればほとんど再発しないのが早期胃癌の大きな特徴です。

無視できない治療後の後遺症

 早期胃癌は「D2胃切除」で99%治せる事が判りました。 しかし「D2胃切除」には、「胃切除後後遺症」の発生という、無視できない問題があります。 リンパ節は、そのほとんどが胃を栄養する血管に沿って位置し、脂肪の中に埋まっています。 リンパ節郭清とは、リンパ節のみならず周囲の脂肪も一塊にして掃除する手術なので、 必然的に胃を栄養する血管は切除され、血管に沿って分布する自律神経も切除されてしまいます。 結果として「D2胃切除」では、胃の切除範囲は胃の出口側2/3~3/4もしくは胃全部となり、 腹部内臓に広く分布する迷走神経も根元から切られてしまいます。 そのため「D2胃切除」の後には、しばしば様々な「胃切除後後遺症」が発生します。 食事量が減った、すぐお腹が張って苦しくなる、胸やけがする、食べ物がつかえる、 食後に気持ち悪くなったり眠くなったりする、すぐ下痢をする、体重が戻らない、などの症状です。 もっとも、これら後遺症は、社会生活に支障を来たすほどの深刻なものではありませんし、全例に発生するものでもありません。 しかし詳細に検討すると、概ね2/3の症例に何らかの障害が生じていることがわかっています。 これら自覚症状には、次第に軽快するものもありますが、術後何年経過しても残存する場合も少なくありません。
  このような事実が判明するにつれ、早期胃癌の治療は、良好な治療成績を維持しつつ、いかに術後の後遺症を軽減するか、が模索されるようになりました。

早期胃がんの治療方針 基本はガイドライン

 2001年、金沢で開催された第73回日本胃癌学会(会長 三輪前教授)において、「胃癌治療ガイドライン」の初版が発行されました。 これは日本初の単一臓器癌に対するがん治療ガイドラインであり、日本の胃癌治療研究のひとつの到達点として、 また全国のがん治療の水準を高めるものとして、高い評価が得られています。 胃癌治療ガイドラインにおいても、早期胃癌の治療は、良好な治療成績を維持しつつ術後の後遺症が減るような配慮がなされています。現在は2010年10月に改定された第3版が用いられています。 当教室ではこの「胃癌治療ガイドライン」を尊重し、これに準拠した治療を基本に据えて、患者様本位の胃癌治療に取り組んでいます。


早期胃がんの治療法

胃を切除しない治療法ESD腹腔鏡補助下縮小手術 腹腔鏡補助下機能温存縮小手術D2胃切除