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消化器外科育成プログラム
Home>胃グループ>進行胃がんについて>高度進行胃がんの術前化学療法

高度進行胃がんに対する術前化学療法

 進行胃癌の中には①胃の壁を突き破って周囲の臓器に直接浸潤するものや、②リンパ節転移が胃の近傍にとどまらず大動脈周囲(背中側)にまで及ぶものがあります。 これらは手術により腫瘍を切除することは可能ですが、目に見えない小さな転移が既に切除範囲の外に拡がっており、再発の可能性が非常に高くなります(図1,2)。  従来、こういった症例に対し大きな手術をしてから抗がん剤治療(術後補助化学療法)をおこなってきましたが、あまり良い成績が得られませんでした。 その理由として、大きな手術から回復して抗がん剤治療が開始されるまでに時間を要する(通常2-4週間後)ことや、抗がん剤による副作用が出やすく 予定通りのスケジュールで治療をおこなえないこと、手術によって血管系やリンパ管系が破壊されており抗がん剤が組織に到達しにくいことなどが挙げられます。

 そこで最近では術前に抗がん剤治療を行い、既に全身に拡がっている可能性のある(画像診断では見つからない)微小転移を消失させたり、原発巣や転移リンパ節の程度を縮小させたり (downstage)してから手術をおこなう方法が期待されています。 現在、手術不能進行・再発胃癌に対する標準治療はティーエスワン、シスプラチン併用療法であり術前化学療法としても頻用されていますが、縮小効果はあるものの組織学的に(顕微鏡で確認すると)完全に消失する割合が低いため、私たちはさらにドセタキセルを追加した3剤併用療法をおこなっています。


対象となる患者様

 胃癌原発巣が胃の裏側のすい臓に達している(浸潤)場合や胃動脈周囲の転移リンパ節が一塊であったり背中側(大動脈周囲)のリンパ節に転移が疑われたりする患者さんが対象となります。腹膜播種に対する治療法は別におこなっていますので、 「腹膜播種の治療法」の項目をご覧ください。

治療方法

 1コース4週間を2コースおこなってから手術をします。診断から手術まで約2ヶ月間かかることに不安を感じられる方もおいでますが、従来の方法ではステージⅢb, Ⅳの治療成績は決して満足できるものでなかったことをご理解ください。具体的には図に示すようにティーエスワンを2週間継続して内服し、2週間休薬します。また第1日目と15日目にドセタキセルとシスプラチンを点滴する治療法です。 副作用の程度は個人差がありますが、化学療法が終了するまでの2ヶ月間ずっと入院するわけではありません。
 最初の点滴治療の際には思いがけない副作用が出ても対処できるように入院しておこないますが、特に問題がなければ次の点滴治療からは外来(外来化学療法室)でおこないます。患者さんによっては今までどおり仕事を続けながら治療している方もいらっしゃいます。

術前DOS療法スケジュール

効果判定

 胃内視鏡、CT検査や採血(腫瘍マーカー)で治療の効果判定をすることが一般的ですが、私たちがおこなったパイロットスタディでは転移リンパ節の大きさが治療の前後で変わらないにもかかわらず、切除したリンパ節には顕微鏡で癌細胞が完全に消失していました。 この場合、CT検査では効果判定ができませんし、腫瘍マーカーが治療前から上昇してない患者さんでは治療効果をあらかじめ知ることができません。 その場合は、患者さんにお願いしてPET-CT検査を治療の前後で受けていただくことがあります。

第Ⅱ相臨床試験

 この治療法が広く受け入れられるためには、治療の効果や安全性を客観的に証明する必要があります。そこで、私たちはもっとも安全でかつ有効な投与量を決定するための臨床試験をおこなっていますので、対象となる多くの患者さんの参加をお待ちしております。